当ブログ記事「マレーシアのプリペイドSIMのチャージ & 日本で番号を格安で維持する方法」を読んでくださっている方も多いのですが、先日こんなご質問をいただいたので、改めて解説したいと思います。
日本在住、KLに年3~4回、各1週間から10日程度通っているものです。 携帯の電話番号を維持し、マレーシアへ行った時だけネットを使えるようにするにはどうすれば良いのか教えていただきたいのです。 マレーシアには銀行口座がなく、オンラインでの購入はできません。 どうぞよろしくお願いします。
マレーシアでは、プリペイドSIMカードが一般的に普及しています。SIMカード自体は、空港やコンビニなどでRM10(約270円)から購入可能です。日本のSIMフリーの携帯をお持ちであれば、SIMカードを挿入し、すぐにお手持ちの携帯で通話とショートメッセージが可能となります。
プリペイドSIMの有効期限は?
プリペイドSIMカードは、最初に購入した時点では、5日間有効〜(プランにより)長いと1か月有効などとなっています。使用期限は、通常ショートメッセージで送られてきます。ショートメッセージが見当たらない場合は、Maxisであれば「 *100# 」、Celcomは、「 *124# 」とダイアルすることで確認できます。(該当SIMをスマホにセットした状態で、電話をかける要領でダイアルしてください)
アプリをダウンロードすることでも確認ができます。MaxisのプリペイドSIMであれば「Hotlink RED」、CELCOMのプリペイドSIMは「Celcom Life」などをダウンロードしてみてください。
入金した額に対する使用期限について(Validity Date)
ご自身で入金した額に対するSIMカードの使用期限は、通常大手キャリア(Celcom、Maxis、Digi)では下記のようになっています。ちなみに、入金やチャージする事をマレーシアでは、「トップアップ」や「リロード」と呼びます。
入金額(RM) | 使用期限 |
5 | 5日間 |
10 | 10日間 |
30 | 30 日間 |
50 | 50 日間 |
100 | 100日間 |
なお、プリペイドSIMに残っている残金は、SIMが無効にならない限り引き継がれます。
使用期限が切れた後、SIMカードが失効するまでの期間は50日間(Grace Period)
使用期限が過ぎると、猶予期間「Grace Period」という期間に入ります。
猶予期間中は、電話を受けたりすることは可能ですが、電話を掛けたりショートメッセージを送信することはできません。また、日本に滞在中にマレーシアからの着信を受けたい場合には、SIMにある程度の残高が残っている必要があります。理由は、海外着信の場合は、電話を受けた側も通話料がかかるためです。
この猶予期間中は、wifi環境下にあれば、データ通信やLineなどのチャットアプリの使用は問題ありません。
次に、下のMaxisアプリの例をご覧ください。上の画像では、「Active until 17 Sep 2017(使用期限:2017年9月17日)」となっています。それを2017年9月17日過ぎてもチャージせずにおくと、翌9月18日には、下の画像「Termination Date 06 Nov 2017(契約終了:2017年11月6日)」と表示が変わります。
この2017年9月17日〜2017年11月6日の期間のことをGrace Periodといい、MaxisやCelcomは、50日間の猶予期間が設けられています。
※キャリアによっては、この猶予期間が60日や90日間というところもあるようです。Digiの「Easy Prepaid」というスターターパックの場合は、猶予期間は90日のようです。Digiは地下や建物が入り組んでいる場所では、圏外になりやすく、個人的にはあまりお勧めしませんが、気になる方はDigi店頭で聞いてみてください。
Maxisアプリでは、SIMカードが無効になる日が表示される
Maxisアプリは、SIMカードが無効になる日(Termination Date)が表示されます。しかし、Celcomアプリは表示されません。ショートメッセージで、「使用期限が過ぎたので、50日以内にトップアップしてください」、などと通知がきます。
年間1600円でプリペイドSIM保有可能。
さて、前置きが長くなってしまいましが、ご質問内容に戻って、具体的に1年間でどのタイミングでトップアップしたら良いかみていきます。
◎このSIMカードの使用期限は、5日間です。スターターパックには、5リンギット分のクレジットと、300MBのデータが含まれています。
◎SIMカードの使用期限は5日間ですが、300MBのデータは、2日間のみ有効です。
◎今回は、年に3回マレーシアに渡航、各10日間滞在と仮定しました。
上表の通り、年間8回チャージ、金額にして合計RM60(約1600円)で、プリペイドSIMを1年間キープすることができます!
注意:今回は日本在住者向けの最低ラインでの計算です。また、日本滞在中の使用はほぼなく、マレーシア滞在中も大容量データを使用する想定ではありません。マレーシアでデータを多く使用する場合は、上記以上にチャージする必要が出てくるかもしれません。
プリペイドSIMのデータプランは?
では、10リンギットチャージすると、どんなデータプランを購入できるのでしょうか。Maxisの場合、ウィークリープラン7日間有効1.5GB分のデータプラン(10リンギット)があります。Youtubeなどの動画を見る際はWifiも併用しながらという使い方であれば、十分足りると思います。
10日間滞在の場合は、このプランを2回購入するか、デイリープランで1日間有効2GB(3リンギット)などと組み合わせたりということになると思います。MaxisのプリペイドSIMのデータプランはこちら。
注意点:SIM内に残金10リンギットのみの状態で、RM10のデータプランを購入した場合、その後、電話を掛けたい時に残高不足で通話などができないかもしれません。残金がどのくらい残っているかチェックしながら、追加チャージをしましょう。
チャージ用のトップアップチケットは予め購入しておく。
チャージは、アプリやオンラインバンキングを使う方法がありますが、簡単なのはコンビニなどでトップアップチケットをあらかじめ購入しておくことです。レジの店員さんとのコミュニケーションが発生しますが、「Maxisトップアップ10リンギット」など、簡単な単語で通じます。トップアップチケットを用いてのチャージ方法は別途記事にしていますので、そちらをご覧ください。
SIMにチャージしただけでは、データプランは有効ではありません。
ちなみに、初めてマレーシアのプリペイドSIMを使う場合、使い方がよくわからず戸惑いますが、通常データプランは、SIMにチャージした後、データプランを購入し、SIM内の残高から差し引かれる構造になっています。
SIMにチャージしただけでは、データ通信はできないのでご注意を!
最後に
毎回チャージするのは手間ではあります。何度か使っているうちに普段使うデータ使用量なども把握できるようになりますし、ご自身の渡航頻度も考慮しながら、一度に50リンギットや100リンギットチャージするのも良いと思います。
また、最近は、ツーリストSIMなどもあったり、大手キャリアの回線を使っているTunetalkやXOXでは、何度もチャージしなくても有効になる年間プランもあるようです。いろいろ比べつつ、参考にしていただけたらと思います。
なお、万が一、うっかりSIMが無効になっちゃった!!でも、どうしても同じ番号を使いたい!!という場合は、無効になった数日以内(Celcomは10日)であれば店頭にてリアクティベーションが可能のようです。
※この情報は2020年3月現在のものです。ルール変更や新しいキャリアや新プランなども今後出てくると思います。最新情報もチェックしつつ、ご自身の責任の元で、お試しください。
コメント
とても参考になる記事ありがとうございます。MM2Hを取得してマレーシアで不動産を購入されたお客様から、よく聞かれる質問がオンラインバンキングのために、日本でもSIMを格安で保持したいというご相談なんです。今後、こちらの記事を紹介させて頂こうと思います。